シドニー(オーストラリア)

有名な大橋に控えめな安全ネット

Albert ‘Tibby’ Cotter Pedestrian Bridge

アルバート「ティビー」コッター歩道橋

Tensileとヤコブ・ロープ・システムズが橋の建設に携わり、橋の側面にあるメッシュの投げ込み防止網の設計と建設を担当しました。これにより、強力で実用的で美しい転落防止システムを提供します。

洗練されていて、人目を引く際立ったデザインでありながら、安全バリアはそれに比べて目立たず、ほとんど透明に近いと言えます。これがヤコブのWebnetメッシュの美しさです。信じられないくらい強いと同時に、視界を遮らず、または環境に目障りにならずに安全性をもたらします。

背景

橋は、オーストラリアのテスト・クリケットの名選手で、第一次世界大戦で戦死した英雄に因んで名づけられました。ティビーを追悼して、橋は2015年のICCクリケット・ワールドカップの開幕戦に合わせて開通しなければならず、わずか14か月で建設を完了させる必要があったということになります。こうしたぎりぎりのスケジュールで、比較的短期間のうちに橋を設計し、建設しなければならないことになり、チーム全体にとっては大変なチャレンジになりました。

デザイン

橋の複雑な計画には、環境への影響を最小限にするような都市デザイン、エンジニアリング、建設が盛り込まれ、この目標が達成されました。幅6 mのゆったりした歩道は散歩やサイクリングの活動を促進しながらも、周囲のモートンベイ・イチジクの邪魔にならないよう、景観と調和しています。

当社が設計し、製造した安全バリアは、地元の公園や周囲のイチジクの木を表現したユニークなパターンが特徴です。メッシュの形状を完成させるために、いくつかの大規模なモデリングを行いました。橋のはデザインは非常にシンプルに見えますが、数多くの複雑な部分があって、ダイナミックな動きを生み出しています。

ヤコブのWebnetメッシュの特徴の一つは、どのような複雑な幾何学パターンにも適合するようメッシュを作り上げることができる能力です。このデザインは機能的であると同時に美しく、転落防止システムや安全アプリケーションに完璧な材料です。メッシュは軽量で非常に薄く見えますが、実際には信じられないくらい強力です。

建設

アンザック・パレードは交通量の多いシドニーの目抜き通りで、人びとにとって極力邪魔にならないようにメッシュを設置することは難題でした。Tensileはメッシュの80–90%を別の場所で組み立て、設置してから所定の位置に吊上げる建設方法を提案しました。

橋の複雑な幾何学的デザインは、才能豊かなハッセル・スタジオ建築事務所と有名なアラップのエンジニアリングのコラボレーションの産物です。橋は鋭い曲線とスロープを持った螺旋が特徴で、建設場所の地形に適しています。結果として、外観も機能的にも見事で、信じられないくらい強力で、何より歩行者にとって安全な橋ができあがりました。

建築:ハッセル・スタジオ(シドニー)
プランニング・設計:Tensile Construction & Design(シドニー)
文と写真:Tensile Construction & Design

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